・VG-88のレイテンシを測ってみる。そのに。  「by みつばむし」に戻る
   VG-88のGK入力に矩形波を入れてみる。

いんとろ

前回はGK入力に矩形波を入れる手段が無かったのでギター入力でレイテンシを測ったのよね。
その後、たかぎ氏より助言と13pin実験具(GK Snooper)を借受け、GK入力に関して幾つか確認。
その結果、GK入力の1弦部分なら1kHzの矩形波で測れると判断した。
よって今回はGK入力の1弦部分のみに入力する「1弦君」を併用。
COSM GUITAR込みのレイテンシを測ってみる。

実験方法

基本的に前回の方法と同じだがVG-88への入力は1弦君経由でGK入力を使う。

具体的には

・UA-5の左出力をそのままUA-5の左入力に接続。
・UA-5の右出力を1弦君経由でVG-88のGK入力に接続し、VG-88の左出力をUA-5の右入力に接続。
・前回の実験で使った矩形波を用意。
・16bit 44.1kHzに設定したCubaseで矩形波をUA-5からステレオ出力し、UA-5のステレオ入力で録音。
・録音結果をCubaseのサンプルエディタで開いて左右のチャンネルのズレをサンプル単位で確認。
・msの算出はサンプル/44.1で四捨五入して小数点以下2桁に。

こんな感じ。

実験その1は1kHz、2kHz、4kHz、5kHz、10kHzの矩形波で測定。
実験その2は1kHzの矩形波を使ってCOSM AMPとエフェクトをON/OFFして測定。
実験その3として1kHzの矩形波を使ってその他いろいろ。

VG-88の音色も前回と同じ26-3「TEXS ST」を基に使用。

実験結果その1:1kHz、2kHz、4kHz、5kHz、10kHzの矩形波を入れてみる。
図の上の波形がVG経由無で下の波形がVG経由有。
図の上の波形の最初の半周期が0になる所から下の波形の最初の半周期が0になる所まで選択。
図の右上の選択範囲(サンプル単位)=VG-88経由によるレイテンシと解釈した。
波形が見易いよーにエフェクトは全てOFF(COSM GUITAR+COSM AMP)にしてあります。
COSM GUITARを経由すると波形が見辛い(^ ^;

1kHz
GK_1kHz
82サンプル≒1.86msですな。

2kHz
GK_2kHz
82サンプル≒1.86msですな。

4kHz
GK_4kHz
83サンプル≒1.88ms...かなぁ?

5kHz
GK_5kHz
83サンプル≒1.88ms...ですか?

10kHz
GK_10kHz
ぬぅ...解りません(^ ^;

実験結果その2:1kHzの矩形波を使ってCOSM AMPとエフェクトをON/OFFしてみる。
エフェクトのノイズサプレッサは波形の頭への影響が大きかったので全パラメータを0に設定。
図の解釈は実験結果その1と同様。
ちなみにGK入力ではCOSM GUITAR OFFだと音が出ません。

実験結果その1の1kHzはCOSM GUITAR+COSM AMPのレイテンシ。
GK_1kHz
82サンプル≒1.86msですな。

それからエフェクト全てONにするとCOSM GUITAR+COSM AMP+エフェクトのレイテンシ。
GK_1kHz_EFF_All_ON
97サンプル≒2.20msですな。

それからCOSM AMPをOFFにしてCOSM GUITAR+エフェクトのレイテンシ。
GK_1kHz_EFF_ONLY
97サンプル≒2.20msですな。

それからエフェクトを全てOFFにするとCOSM GUITARのみのレイテンシ。
GK_1kHz_EFF_AMP_OFF
82サンプル≒1.86msですな。

実験その3:1kHzの矩形波を使ってその他いろいろ。

素の「TEXS ST」を紹介。
COSM GUITARは「VARI GT」でピックアップは「CLA-ST」の「F+C」。ピッチシフトとEQはOFF。
COSM AMPは「CLEAN TWIN」でスピーカは「TWIN OFF」。
エフェクトは「COMP」「EQ」「REVERB」「NS」がONで「WAH」「MOD」「DELAY」「CHORUS」がOFF。
GK_1kHz_TEXS_ST
ノイズサプレッサが有効だとこんなふーにアタックが遅れます。
エフェクトのON数とレイテンシは関係無いのかしら?
97サンプル≒2.20msですな。

「TEXS ST」のスピーカを「ACOUSTIC」にしてみる。
GK_1kHz_TEXS_ST-SP_Acoustic
スピーカを変えるとレーテンシも変わるのかな?それとも誤差の範疇?
95サンプル≒2.15msですな。

「TEXS ST」のCOSM AMPとエフェクトをOFFにして「VARI GT」のEQをONにしてみる。
GK_1kHz_VariGuitarEQ
「VARI GT」のEQはONでもOFFでもレーテンシは変わらないみたい。
82サンプル≒1.86msですな。

「TEXS ST」のCOSM AMPとエフェクトをOFFにして「VARI GT」のピッチシフトをONにしてみる。
「SHIFT」モードでユニゾン(シフト量0)に設定してダイレクト音だけの出力を見る。
GK_1kHz_VariGuitarPS1D
遅れは増えてない模様。
82サンプル≒1.86msですな。

今度はシフト音だけの出力。
GK_1kHz_VariGuitarPS1E
シフト量0でもシフト音は遅れる。
104サンプル≒2.36msですな。

モードを「HARM」にしてユニゾンに設定したダイレクト音。
GK_1kHz_VariGuitarPS2D
こちらも遅れは増えてない模様。
82サンプル≒1.86msですな。

そしてシフト音。
GK_1kHz_VariGuitarPS2E
「SHIFT」モードよりは少ないけどこちらも遅れる。
97サンプル≒2.20msですな。

えんぢんぐ

実験結果その1は前回(ギター入力)より10サンプル≒0.23ms程遅い。
実験結果その2の結果をまとめると

・COSM AMPのON/OFFはレイテンシと無関係。
・エフェクトOFFでは82サンプル≒1.86ms。
・エフェクトをONにすると97サンプル≒2.20ms。

と、ゆーことらしい。
エフェクトONでは前回より15サンプル≒0.34ms程遅く、エフェクトOFFや実験結果その1との比較とは異なる。

今回も1つの音色しかいぢってないので念の為。
相変わらずどっか間違えてるかも知れないし(笑)
COSM AMPの設定でも変わるみたいだし。
力尽きたので今回はここまで。

さて、最後までお付き合い頂いたお礼にお土産を用意しました。
・実験で使った各種WAVファイル。
・この頁。
の2点セットです。

え”?要りませんか?(^ ^;
まま、そうおっしゃらずにどうぞ

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